モニター募集による商品開発ページ

商品開発で数多くのモニター様にご協力いただきました。たくさんのご意見をいただき、ありがとうございました。

今回はSNSでのモニター様のご意見を活かした製品を共に作っていきたいと考え、facebookにてモニター様を募集しましたが、応募者が集まらなかったため、地元のお客様にモニターをお願いしました。

三重は海山の幸の宝庫です。しかし近年魚離れが進み肉の需要が増えています。お客様の志向の変化に合わせて時代に合うように変化をしていく中で、すぐに食べられ、食べきりサイズ、美味しい、すなわち「簡単便利、ちょっと贅沢、小ポーション」である商品をお客さまにお届けしたいと考えました。三重県産の肉や野菜を使い新しい肉の加工品開発致しました。

モニター様より沢山のご意見を伺い、試行錯誤することで商品を開発しました。いくつかのお話をここで披露させていただければと思います。

◆照り焼きハンバーグ

モニター結果

●改善点
一般的な味付けのハンバーグより味を薄く控えた
もう少し食べたいと思うくらいの50gに設定
高齢者でもくどくないように照り焼きのたれの配合を考慮

ハンバーグを作るに至るには、和食の鄙茅（料亭）料理長が考案することで一般的なハンバーグとの違いを考慮するとやはり松阪牛のミンチが必要で試作が始まりました。牛１００％であれば、パサパサ感が出ました。牛ミンチと豚ミンチで５：５、１：２をわからなくして焼き調理人、ホールスタッフで試食、７割が旨いといった配合で進めることにしました。
そして、和風を意識し、牛乳の代わりに豆乳を採用、たまごとコショウは入れませんでした。このことでより和風になりました。大根おろしのソースを試してみましたが冷凍から解凍でタレの違和感が生じたため、鄙茅のローストビーフ用の醤油ベースのたれに改良を加えて、「てり焼きハンバーグ」が生まれました。

◆肉巻きハンバーグ

モニター結果

●改善点
肉に肉を重ねるのでくどさが出ないように味付けに工夫
若い世代や男性にも満足感が得られるように巻く肉の部位を選択
ミンチと肉の食感を楽しんで頂けるような商品に仕上げた

肉にくしいハンバーグを考えた時、鄙茅（料亭）八寸の料理の飾りつけの中に素材を巻く、素材を重ねる、素材を挟む、などの技法があります。そこから、豚バラ肉を巻ことで肉をより一層感じて頂けました。そこで俵型にして豚バラ肉を巻き付けて焼いた結果形は棒状になってしまい失敗、幾度となく改良を加え数か月後俵型からより丸みを持たせ豚バラ肉もゆとりを持たせることで納得のいく肉巻きハンバーグが出来、肉にくしさにアクセントをつける為山椒醤油ベース味が生まれました。

◆和風湯葉包みハンバーグ

モニター結果

●改善点
肉の量プラス湯葉でボリューム感を出した
湯葉がある事でハンバーグでも和食でいただけるようにたれを改善
薄くなりすぎず湯葉の風味を生かせるように工夫

肉汁を封じ込めたい思いが強い。洋風であれば、卵やチーズが中に、そこで春巻きの皮で巻いたが中華風になる。夏から試作を開始いつの間にかもうすぐ秋、鄙茅の料理にきのこあんかけやすり身の湯葉巻きが登場する。そこで、湯葉で巻ききのこあんの試作を重ねたが、湯葉がどうしてもフライパンに焦げ付破れてしまい断念かと過るが有る時料亭の焼き機で両面に焼き目を入れて火入れは蒸すことに致しました。タレはもちろんだし汁の利いたきのこソースの出来上がりでした。

◆豚バラ肉の角煮

モニター結果

●改善点
内容量が少ない意見が多く６０ｇと考えていたが、全体のバランスをみて５０ｇに決定
味のしみ込み具合を考慮し、薄めに改善
肉の脂身と赤身のバランスがよくなるように肉の選択に気を配る

三重県産豚の肩ロースとバラ肉が入手できました。そのまま、醤油ベースのタレで数時間煮込みました。肩ロースの方は思ったよりも食感が残り味も濃く付いてしましました。バラ肉の方は脂がしつこく身が柔らかすぎ包丁で切ると身崩れして成功には至らないが、味の良いのはバラ肉でした。仕入れの苦労はバラ肉を「伊勢宮川の里」ブランド仕様で特別にバラ肉の赤身の多い部位を要求しました。脂を取り除く為と香ばしい風味を残す為に脂部分をバーナーで焼く事にしました。
煮込むと柔らか過ぎる事を考慮して最高の味に調達した時点で火を止め、煮汁と共に蒸すことにしました。２５分、３０分・・・１時間、２時間幾度も挑戦して適時を射止めました。
バラの脂身と赤身のバランスも食感と味付けも安定しました。

◆牛すじ煮込み

モニター結果

●改善点
根菜類やこんにゃくの相性が良いとのご意見→蓮根、牛蒡、こんにゃくで行く
味の評価が高いので改善せず今回の試作を生かしていく
野菜が大きくてもおいしいとの意見から根菜を少しだけ大き目で行く

簡単便利、野菜とのコラボを考えシンプルに日本の和食をテーマにいろんな野菜を煮込み冷凍してからレンジで温めてみましたが繊維が砕け食感も悪い結果、根菜のごぼう、れんこんは、冷凍でも食感が残り採用しました。松阪肉の牛すじを入手し軽く湯通し、野菜と同じサイズにカットし全部一度に入れましたが、根菜が柔らかくなりすぎることから煮詰めるだし汁を濃くし短い時間に変更、一方は煮汁基本ベースですじ肉を煮込んで根菜を煮る時間を変え試行錯誤してようやく納得のいく味と食感のバランスに到達しました。色目を考慮して赤こんにゃくを入れることにたどり着きました。

◆牛モツ白味噌煮込み

モニター結果

●改善点
内容量を５０ｇから６０ｇに改善
味付けが薄いを改善するためレシのだしの量を１０％控え炊く時間は同じ
赤味噌の要望もあるがあえて他が少ない白味噌を押していく

松阪牛の流通には、肉の部位は精肉店が精肉卸から入手するが、松阪では大腸、小腸などをホルモンと呼ぶが更にタン、ハツ、ミノ、レバー、ハチノスなどもある。これら内臓の部位は別ルートで販売される。しかも松阪市内にはホルモンを扱う焼肉屋は約５０店舗ほどあるのでなかなか入手困難ですが大腸、小腸は松阪牛が入手出来ました。ハツ国産、上ミノ豪州を洗い水から沸騰し３０分その後水でよくさらすことが肝である。
れんこん、ごぼう、こんにゃく、を湯がきあく抜きしカットし、良くさらしたモツと一緒にだし汁、白味噌ベースに酒や調味料を加える。今回八丁赤味噌も試しましたが名古屋味が濃く出て根菜の味やだしの風味が出ないことから西京味噌で根菜とホルモンに出汁が染みる牛モツが出来上がりました。

◆松阪牛おこわ

モニター結果

●改善点
内容量を５０ｇから６０ｇに改善
味付けはよい評価が多いので変更なし
松阪肉をご飯に炊きこむのではなく上にのせて豪華さを出した

すこしおなかが空いた、そんな時簡単便利にレンジで食べられたらそんな思いから、どうせするなら松阪牛に拘りたい。
松阪肉のしぐれ煮に炊き立てのご飯をおにぎりに入れ食べたが、美味しいが肉の身がしまってどこにでもありそう。そこですき焼きだれで煮たものを俵型に乗せたら具材の存在も分かった。ご飯はもう一つ、餅米に変えてみたら美味しく感じたが数％普通の米を混ぜることで数段美味しくなったが肉の味がしないのですき焼き煮汁を料亭のだしで割ってまぜることにしたら数段美味しくなりましたが彩りがない。そこで先に錦糸玉子を敷き詰めすき焼き味の牛肉を中央に配置し笹で巻きました。冷凍しレンジで温めれば餅米の味は美味しく錦糸玉子の彩りと松阪牛の旨味と笹の香りを楽しませてくれます。

ハンバーグ開発秘話

ハンバーグの「タネ」についてお話します。モニター様からのご意見でもありました、お肉の旨味と、重くなり過ぎない食べやすさのバランスを追求しました。三重県産の豚肉と松阪牛のミンチが絶妙な割合になっています。いろいろな割合で試した結果、今の割合に辿り着きました。油が立ち過ぎずに、しっかりとジューシーさも味わっていただける。そんなバランスになっています。また「タネ」の中に豆乳を入れることで、さっぱりとした和風な味付けに合うように工夫しています。

また照り焼きハンバーグでは鄙茅オリジナルソースをアレンジすることで松阪牛入りのハンバーグを引き立てるタレが出来ました。湯葉巻きハンバーグでは、鄙茅での懐石料理でお出しする、きのこのあんかけ料理をアレンジしました。ハンバーグを湯葉で包むことで旨味・肉汁を封じ込め、その後グリルで焼き目をつけます。舞茸、しめじ、えのきをスチームオーブンで蒸した上で、鄙茅出汁ベースの優しい薄味に仕上げました。モニター様に中には、こってりした味を避ける方もいらっしゃいました。そんな方々にも美味しく召しあげっていただけるハンバーグになっています。

こだわりの牛すじ・牛モツ

松阪牛のお店は数多くある中で、精肉専門店はたった3店しかありません。畜産農家さんの高年齢化などの背景も重なり、松阪牛は大変貴重なものになっています。その中で地域の繋がりから、松阪牛の牛すじ・牛モツを手に入れることができました。

「牛すじ煮込み」では松阪牛すじ肉を丁寧に水洗いし、３時間ほど煮込みながらこまめにあくを取り除きます。 松阪牛の旨味が根菜に染み込みます。根菜の風味と鄙茅出汁・松阪牛の旨味が活きる、松阪牛すじ煮込みが出来上がりました。次に「牛モツ白味噌煮込み」です。松阪の名物と言えばはもちろん松阪牛ですが、実はその中でも牛モツ（ホルモン）が地元で人気です。手に入れるのが難しい松阪牛ホルモンに、鄙茅だし、西京味噌、酒、などと煮込んでいきます。根菜の歯ざわりを残しつつ、牛もつがやわらくなったら出来上がりです。 モニター様の中には普段「モツ」を召しあげらない方も多く、そんな方でも食べやすい癖のないお味に仕上がっています。ぜひお召し上がりください。