伊勢宮川の里

本州で唯一清流日本一にいく度も選ばれた宮川。そのほとりに四十年もの長きにわたり捜し求めた場所がありました。日本の昔ながらの里山の風景、

鄙茅をご覧いただけます。


想 

今回「伊勢宮川の里」を始めるきっかけとなったのは日本料理店、鄙茅です。 鄙(ひなか)とは伊勢(都)から見て田舎のことです。鄙かな里の茅葺(かやぶき)の庵と名付けました。清流宮川のほとりでそんな鄙の雰囲気を感じていただければと想います。

自然に囲まれたひなかやで癒しのひと時

季   

山桜の咲くころ籾を捲きすくすくと稲穂が揺れ、夏には清流宮川のせせらぎの音、秋は里に恵みが実り山は色づきます。冬も川霧と時折の雪化粧と四季を感じて頂けます。日本の四季の変化を感じていただける里になります。

冬の雪景色の中で食事


旬     

鄙茅の料理は、懐石を基本とし伊勢の魚介や里山の恵みに四季折々志向を凝らし、八寸には伊勢と里の旬を盛り込んでございます。「伊勢宮川の里」でも同様に旬のものを使い基本に忠実に手間暇かけて作っております。

本物の和食、日本料理を三重県で

志    

創業から百五十余年。私どもの商売は自然の恵に支えられてまいりました。里山の田園風景、自然・文化・地域の営みの「伝承」を志とし、次の五十年、百年先までこの伊勢の里山、宮川の清流を、地域の自然を残してまいります。

 

匠    

屋根には、琵琶湖で取れた茅葺き、たるきは、京都の北山杉を渡しましました。大黒柱と恵比寿柱には欅、他の柱は栂材を使用し、梁には、杉、松を使用。ちょうなで鱗状の模様を出しております。一番大きい材もまた栂材を八角に加工して使用いたしました。鬼瓦には、恵比寿さんが鮎を掴んでおり、うおすけらしくなっております。

恵比寿さん建築

営    

囲炉裏が有り竃に薪をくべ、備長炭で焼きものを調理いたします。田畑は四季折々に表情を変え、田植えが終わった初夏には稲穂が揺れ、秋には自然の実りで山里が活気付きます。稲の刈り取りを行う地域の人々の営みをご覧いただけます。

炭火で焼く鮎の塩焼きを宮川のほとりで

癒    

伊勢宮川の里、鄙茅では、古き良き日本の風景を感じていただけます。里にいらして日々の生活から少し離れ、自然を感じていただけます。山、川、野の草木。五感で感じていただける自然。皆様にとりまして癒しの時間をごゆっくりとお過ごして頂ければ幸いと存じます。

 

五代目 茶谷明樹